【HERMES】エルメスのスニーカークリーニングと全体についたシミを取ってみた

はじめに:高級ブランドのデリケートな問題

エルメスの革と生地を組み合わせた黄色いスニーカー。着用による全体の汚れやソールの汚れ、また全体にシミが広がってしまった一足が私たちのもとに届けられました。

アッパー部分中心に何かが飛び散ったようなシミがありました。しかし、このような高級アイテムは単なる靴以上の価値を持つため、クリーニングにあたっては特別な注意と技術が求められます。

分析:リスクとその受容

このスニーカーのクリーニングでは、二つの大きなリスクが考えられました。一つ目は、革から色が出てしまう可能性。エルメス特有の繊細な革は色落ちしやすく、特に水やクリーニング剤と反応してしまうことがあります。二つ目は、革の風合いが変わるリスク。クリーニングによって革が硬くなったり、色味が変わったりする可能性があります。これらのリスクをお客様にしっかりとご説明し、了承を得た上で、作業に着手しました。

解決策:繊細な手法でのクリーニング

シミの種類と革、生地の性質を丁寧に分析した後、最も安全で効果的なクリーニング方法を選択しました。革部分と生地部分では異なるアプローチを採用し、特に革から色が出ないよう、低刺激のクリーニング剤を使用。シミを根気よく、丁寧に取り除いていきました。アッパーのシミに関しては、特殊な技術を用いて、付着物を除去しつつ、元の色を損なわないよう細心の注意を払いました。

結果:輝きを取り戻したスニーカー

数時間の緻密な作業の結果、スニーカーは見違えるほどに生まれ変わりました。革からの色落ちもなく、風合いの変化も最小限に抑えられ、革と生地のコンビネーションが再びその美しさを放ち始めました。お客様にも「とても良い仕上がり」と喜んでいただけたことは、私たちにとって何よりの報酬です。

まとめ:高級アイテムのクリーニングへの挑戦

エルメスのスニーカーのような高級アイテムのクリーニングは、リスクを伴いますが、適切な技術と経験で蘇るものもございます。この経験を通じて、私たちはどんな挑戦にも対応できる自信を深め、今後もお客様の大切なアイテムを守り続けれるように努力をしてまいります。

TOSHIYUKI YONEI

TOSHIYUKI YONEI

株式会社キレイニCEO&職人。1976年生 姫路出身。 【クリーニング師・繊維製品品質管理士・クリーニングアドバイザー・不入流染み抜き師範】の資格を持つ。主に衣類のクリーニング、染み抜き、レザークリーニング担当。キレイを追い求める2児の父親。

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キレイニ飾磨店(ヨネイクリーニング)

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